大阪人物辞典
三善貞司編
その生涯において大阪と何らかの関わりを持った人物3871人(うち狸・猿・人形各1を含む)を採り上げた。時代は神代から現代まで、しかも実在の人物のみでなく神話や文学作品の登場人物など多彩きわまりなく、職種は343に及ぶ。人物の採録やその記述は、編者の柔軟な思考を映して通常の辞典とはひと味違った興昧深いものになっている。さほど著名でもない人物でも、時代背景を書込む手法により、その人物の活動を浮かび上らせて相当の紙幅を割いている。引用資料として新聞記事・随想録・対談記録などを採用し、エピソード・会話体を多用して「引く辞典」から「読む辞典」に到達している。あ行のジャンルからだけでも、赤帽・足芸・一中節・運転手・陰陽師・女将・皇子など変わった人物があり、従来の人名事典や人物誌が取り上げなかった人物を採ることことにより、その時代のもつ特性や人の生きざまを問う作品となっている。




 編者の関連書籍
 三善貞司編著 大阪伝承地誌集成

 三善貞司編 大阪史蹟辞典
 


ISBN4-7924-0499-1 (2000.11) 菊 判 上製本 1370頁 本体16,000円
※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。