幕藩制解体期の経済構造
小松和生著
本書は、鮮烈な問題意識と骨太の実証主義で知られる著者の研究の集大成である。本書において著者が意図したことは、主に播州・大坂・備州・加賀などをフィ−ルドに農村構造、地方町方商業経営と市場構造、藩の支配体制という三つの研究対象において、封建制が社会経済の動きをどのように規定していたかを明らかにすることであり、それを通じて日本近現代の成立条件を剔出することである。結果として、本書は日本近世社会経済史研究上に数々の新しい知見をもたらすこととなった。
ISBN4-7924-0412-6 (1995.10) A5 判 上製本 464頁 本体9600円