紀州田辺御用留 全18巻
清文堂史料叢書第80〜97刊
安藤精一監修 田辺市教育委員会編
先に刊行された『田辺町大帳』と『田辺万代記』と共に、鼎の一角を支える『田辺御用留』を刊行する。この史料は、天保10年で終わっている万代記に続く性格の史料であり、幕末から明治2年までの維新期の詳細な記録である。町大帳が慶応2年を下限としているために、大変動期の政治・経済・社会の田辺領域の実態を克明に伝える唯一の史料群である。全18巻を各期3巻全6期にわけて刊行する。
ISBN4-7924-0451-7 (1998.3〜2002.10) A5 判 上製本 総7,500頁 全18巻本体216,000円

紀州田辺万代記 全18巻
清文堂史料叢書第44〜61刊
安藤精一監修 田辺市教育委員会編
紀州藩田辺領主安藤氏は城下町田辺のほか領内を11の組に分けて、それぞれに大庄屋を置いて統治の一端を担わせた。本書『田辺万代記』は紀州藩田辺領成立いらい、代々田辺組の大庄屋をつとめ、田辺町の大庄屋も兼ねた田所家の古記録である。文明3年から天保10年までの360余年間にわたる大部なもので、105巻から成っている。うち78巻までは大庄屋7代目の田所八郎左衛門が家伝の古記録・古文書・留書・日記類を整理し、10年以上もの歳月をかけて編纂したものである。以降は代々の大庄屋田所氏が父祖の志を継いで編纂し続けた。全巻では750万字にのぼる厖大な史料群である。内容は大庄屋の役目がら、触書・廻状などの布達文書をはじめ、願・届・伺・請書・訴訟・書上・改などにおよび年代別月日順に記されている。そのほか、天下の事件、他藩の状況、村役間の書状なども含み、政治・経済・交通・信仰・文化・天変地異、ことに民情の実相を知る貴重な内容を収めた稀有の史料集である。
ISBN4-7924-0370-7 (1991.11〜1994.7) B5 判 上製本 総10,200頁 全18巻本体248,400円

紀州田辺町大帳 全22巻
清文堂史料叢書第16〜20、23〜27、32〜43刊
安藤精一監修 田辺市教育委員会編
紀州の田辺は、熊野参詣でにぎわった中辺路と大辺路の分岐点であり、熊野灘に面した海陸交通の要衝の地に、古から開けた町であり、近世には紀州藩田辺領・紀州徳川家付家老安藤氏の城下町となった。『田辺町大帳』はこの田辺の町会所の記録で、天正10年から始まり慶応2年に至る280余年間の連続した、他に類のない町方記録である。内容は、各種の触・達はもとより、町内の出来事、縁組・商売・奉公など日常生活の詳細にわたる町政全般のほか、海陸の交通、漁業や商品流通、祭礼や行事、事件や犯罪、領内や他国との往返、天変・風聞など万般におよぶ。近世地方都市史の研究は、これまで比較的低調な分野とされてきたが、本史料の刊行は、この分野の研究に大きく貢献するものと確信する。
第T期全5冊 天正10年(1582)〜安永7年(1778)本体49,000円
第U期全5冊 天明元年(1781)〜文化12年(1815)本体49,000円
第V期全6冊 文化13年(1816)〜弘化元年(1844)本体58,000円
第W期全6冊 弘化2年(1845)〜慶応2年(1866)本体58,000円
ISBN4-7924-0328-6 (1987.10〜1991.7) A5 判 上製本 総8800頁 全22巻本体214,000円