幕末維新の領土と外交
安岡昭男著


収録された論文は、幕末から明治維新初期における千島、樺太、琉球、小笠原諸島など日本の領土問題についての経緯、対英・対露関係、韓国、スペイン、ポルトガルの諸国との交渉、など広範にわたっている。国際法の受容や当時の対外政策論にわたる動向にまできりこんだ、珠玉の論文集である。国際政治や外交に対する日本人の役割や見識が問われている今日、先人達のすぐれた対外意識や活動のあり方を理解することはきわめて有用であり、本書を通じてそうした認識をひき出すことができよう。


■本書の構成
第1章 明治維新と外交
第2章 幕末の小笠原諸島をめぐる国際関係
第3章 幕末明治期の日露領土問題と英国
第4章 幕末対露論の動向
第5章 幕末維新の対英観
第6章 慶応期の幕使遣韓策
第7章 明治前期日韓交渉雑考
第8章 日清間の琉球帰属問題
第9章 岩倉使節の派遣とその成果
第10章 上野景範駐英公使の西葡両国聘問 




  ◎安岡昭男……1927年兵庫県神戸市に生まれる。1953年法政大学文学部史学科卒業。1963年法政大学大学院人文科学研究科(博士課程)修了。法政大学文学部専任講師、助教授・教授を経て、現在、法政大学名誉教授



ISBN4-7924-0513-0 (2002.2) A5 判 上製本 270頁 本体8000円
※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。